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統一教の分裂

統一教会に一体何が起こっているのか? 著者は、統一教会分裂の現象を長年に亘って観察し、歴史的研究方法によって研究してきた。この本は、膨大な統一教会の一次資料に基づき、統一教会分裂の原因から過程、結果を詳細に記述し、統一教会の未来を見ている。

5章3)文國進の登場と分裂の可視化-1<郭錠煥に対する監査>

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5章3)文國進の登場と分裂の可視化-1<郭錠煥に対する監査>

3) 文國進の登場と分裂の可視化-1<郭錠煥に対する監査>

 

2005年に入ると異常な気流が感知されるようになった。20041125日から韓国と日本を巡回した文顯進の消息が20051月に報道された後からは、文顯進の名前や活動内容が文國進と文亨進と比べて統一教会の公式月刊誌『統一世界』においてあまり言及されなくなった。これは200517日の「文顯進は西洋、文國進は東洋、文亨進は宗教圏に責任を負う」という創教者の言及[1]により幹部の政治的感覚が作用したためであろう。言い換えると、文顯進の二世圏定着時代の展開は、弟の登場によってその動力を失くし、「兄弟間の葛藤」という枠組みに文顯進が閉じ込められてしまう様相に変わった。既に韓国の6千双家庭が主軸となる核心指導者が文顯進に反感を抱いていた状況における文國進と文亨進の登場は、彼らにとって新たな機会になったはずである。文國進は200514日頃から世界基督教統一神霊協会維持財団に出勤し、事実上理事長として業務を始めた[2]

 

文國進はハーバード大学経営学科を卒業した後、1992年初から統一教会の事業体経営に積極的に介入し、韓国統一グループ財団理事長を代身する役割をしていた。彼の最初の役割は、統一教会関連企業を構造調整し正常化することであった[3]。文國進は統一グループの正常化を試みることと併せて、一世指導者の不正を暴露する為に相当の努力を投入したものと見られる。

 

統一教会人の中で創教者の愛を多く受け、最高の要職をあまねく通過した人の一人が郭錠煥である。郭錠煥家庭は36家庭として文顯進の舅であり、創教者からは模範的な家庭と認められた唯一の家庭である。郭錠煥が文國進にとって要注意人物になった[4]のは偶然ではなかったであろう。結果的に見ると、文國進が郭錠煥の不正を暴露しようとした本当の目的が何なのか[5]が間もなく露顕された。統一教会のヨイド聖地Park1事業から郭会長が手を引いて、最終的にその事業を自分の手に入れる為であった。

 

それまで郭錠煥が緻密に調査を受けていた事実が、最近の彼の講演から把握できる。郭錠煥の言及によると[6]、金大中政府時代に世界日報の労組が労組を承諾しない世界日報を告訴し、誰かが内部から郭会長が70億ウォンを横領したという投書をしたという。政府はこれを口実に世界日報に対して厳しい税務調査を断行したが、これは保守色の強い世界日報を牽制し、李相回社長と郭会長を世界日報から追い出そうとする標的監査だったという。監査機関は国税庁だったが、背後の指揮は最高権力者の直属機関が担当したというのである。199910月から始まった監査はおよそ6ヵ月間も続き、監査チームが財団に陣取って郭会長周辺をしらみ潰しに調査した。もし少しでも不正があれば、この時、既に監獄へ行くか、問題になっていたはずだが、彼らは何の過ちも捜し出すことができなかったという[7]。当時、創教者は投書に関する報告に触れて「背後を徹底的に捜し出せ」と黄善祚に指示した[8]

 

ところで当時、文*イルという人が財団内の監査をしていたが、ある日、郭会長を訪ねて心から謝罪したという。普段から彼は郭錠煥を疑い様々な調査していたと白状した。最高検察庁中央捜査部が彼が持っていた資料を全て受け取って徹底的に調査したが、何もなかったという通報を受けてから初めて郭会長を訪ねて来て、許しを求めたというのである。驚くべきことには、郭錠煥を陰湿に攻撃する為に投書した人が正にW氏、P氏、S氏だったという事実である[9]

 

郭錠煥に対する監査は20038月にも再度行われた。この時、政府はIMF以後に国家の公的資金の支援を受けて法定管理と企業回生の手続きを踏んだ主要グループと企業に対して一斉監査を断行した。主要対象はグループ総帥と最高経営者(CEO)だった。国税庁、金融監督院、預金保険公社、検察庁、警察庁などから構成された合同調査団は「不良企業監査と関連者責任追及の為の監査」という公文を教会財団に発送し、4ヵ月間にわたり郭会長と財団を監査した。郭錠煥についても調査したが、財団理事長であったにも関わらず、公費さえも財団のお金から出費したものがなかったという事実が明らかにされた。当時、郭錠煥は財団理事長職と教会協会長職を兼任するようになった時、給与が少ない教会の協会本部から月給を受け取ることに決定した。協会職員や現場の牧会者が薄給で献身しているのに、自分だけ財団理事長だと言って、より高い月給を受けることはできなかったからであった。監査官は借家で暮しながら夫人の通帳と合わせて通帳に3百万ウォンしかなかった郭会長の清廉さに手を挙げ、むしろ賞を与えなければならない方であるという後日談を残したという。彼らは統一グループが最も模範的であったという結論を下して監査を終了した[10]

 


 

[1] 事件番号201165695 ソウル高等裁判所第12民事部判決文30.;「アジア地域は國進で、西洋地域は顯進で、その次に宗教圏は末子です。亨進がハーバード神学大学院に入ったこと、そこへ行こうと思ったのではありません」『み言葉選集』482,21.2005.1.7.

 

[2] 事件番号201165695 ソウル高等裁判所第12民事部判決文 30.

 

[3]「これからビジネス全てはどうなるのか。今は國進に統一グループの経済文化を中心に理事長の代身の役割をさせているのです。それで臨時に企画調整室を作りました。全て企画をして調整もする所で、全体の責任を負うのです。これからはそこで人事措置や金銭管理までするのです。お金を与える時も直接与えずにそこを通じて与えようと思います」『み言葉選集』235,70.,1992.8.28.

 

[4] 「郭錠煥は罪も多い。ありとあらゆることを全てくっ付けたのです。今回調査すると、一つも引っかかったことがないのです。72億の公金奪取だとか何とか言われたけれども。彼はそんな人ではありません。清廉潔白な人です。今回全て調査して一つでも何かがあれば監獄に入るのです。郭錠煥を殴って捕まえようと、全羅道の輩、新聞社の奴らが集まって、ありとあらゆる工作を企てたのです。全羅道の輩も他に手がありません。郭錠煥を自分たちが認めるしかないのです」『み言葉選集』326,242.2000.07.13.

 

[5] 文國進が文顯進を憎悪するようになった原因については多くの見解があるが、兄である文顯進が弟である文國進の離婚を寛大に理解できなかったことにあるという見解に注目する必要がある。

 

[6] 2016.4.9.郭錠煥の講演,忠南公州韓国文化研修院.

 

[7] 2016.4.9.郭錠煥の講演,忠南公州韓国文化研修院.

 

[8] 郭錠煥は何故抜け出せたのか。(笑い)郭錠煥が一番の怪物なのに。統一教会をそのようにお前たちが思うように世の中のように動かせると思ってはいけないというのです。黄善祚、全羅道の輩の中からこれを投書した者を捜し出しなさい。分かりましたか。(はい)私たち教会自体内からです。指示するのです。誣告罪でその人を告発してしまわなければなりません。分かりましたか。(はい)無罪だったと世界日報の社長がその者を告発してしまわなければなりません。こいつ、見ていろというのです。どうやってでも捜し出しなさい。『み言葉選集』312,112.1999.10.04.

 

[9] 2016.4.9.郭錠煥の講演,忠南公州韓国文化研修院.

 

[10] 2016.4.9.郭錠煥の講演,忠南公州韓国文化研修院.


 




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1. 無題

香川県ルー餃子のフジフーヅはバイトにパワハラの末指切断の重傷を負わせた犯罪企業

プロフィール

HN:
JUN
性別:
女性
自己紹介:
「統一教の分裂」を読んで衝撃を受けた6500双の在韓日本婦人です。一人でも多くの日本人に読んで欲しいと思い、翻訳してブログに発表していくことにしました。

「統一教の分裂」目次

序文
1.特異な現象/1
2.統一教のアイデンティティ形成/5
  1)血統復帰の神話/7
  2)教理の形成:原理原本/11
  3)組織、教理、儀礼の体系化/14
  4)血統復帰儀礼の原型:創教者の聖婚式、子羊の宴/20
  5)血統復帰儀礼の拡張:統一教会信者の祝福結婚式/24
  6)祝福結婚式の過程と構造/28
  7)統一教会信者の生活と性的アイデンティティ/32
3.アイデンティティの大衆化/37
  1)血統復帰の拡張/37
  2)血統復帰儀礼の日常化:衆生式、復活式、永生式を通じた血統復帰/38
4.宗教を超えたアイデンティティ/43
  1)世界平和統一家庭連合の登場/43
  2)信念体系の確定:<8代教材教本と究極の真理/49
  3)創教者の使命完遂と人類解放日の宣布:基元節宣布/51
5. 創教者のカリスマ伝授の試みと反発/57
  1)文顕進の登場:カリスマ伝授の初の試み/58
  2)1世代の反発:世界基督教統一神霊協会の分裂開始/68
  3)文国進の登場と分裂の可視化/84
  4)文亨進の登場とアイデンティティの歪曲/97
6.カリスマ伝授の失敗:文顕進の追放過程/107
7.統一教の極限分裂とカリスマの没落/155
  1)分裂の内幕:2009年4月~2010年6月/156
  2)罠にかかった文顕進/165
  3)創教者の宣言文とカリスマの没落/167
  4)分裂の内幕:2010.6月~2012.8月/179
8.統一教の創教者が他界する/205
9.韓鶴子の変心/217
  1)教理の変更/217
   ①『天聖経』変更/219
   ②<家庭盟誓>変更/222
   ③『文鮮明先生御言葉集』内容削除した後、再配布/225
   2)文国進と文亨進の追放/230
10.韓鶴子の神格化の試み:神様の婦人から独生女へ/239
  1)韓鶴子の不順従/245
  2)神格化の最初の作業:神様婦人論/252
  3)神格化の二番目の作業:独生女論/262
  4)独生女論の教理化:『真の父母経』/274
  5)韓鶴子の現状分析(2012.9~現在)/277
   ①韓鶴子の自意識の変化/278
   ②韓鶴子のカリスマ/282
   ③韓鶴子の関心/283
  6)韓鶴子の現状の小結論/286
11.文亨進の最近の現状/291
  1)文亨進の説教/292
  2)文亨進の自意識/296
  3)創教者 崇拝/301
  4)韓鶴子への公開非難/303
12.文顕進の最近の現状/311
結び/317
参考文献/325
エピローグ/341