統一教会に一体何が起こっているのか? 著者は、統一教会分裂の現象を長年に亘って観察し、歴史的研究方法によって研究してきた。この本は、膨大な統一教会の一次資料に基づき、統一教会分裂の原因から過程、結果を詳細に記述し、統一教会の未来を見ている。
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ここに、お二人の父子の関係に対するハッキリした認識の違いが浮き彫りにされています。
亨進様:父子関係での真正な孝子はこの奴隷制度において自分が父の奴隷になろうということを選択できること
顕進様:私の父の生涯を通じて真なる孝子が行くべき典型路程が完成されました。真なる孝子の道とは、お父様の夢を相続する主人になること
カイン的子女としての祝福家庭は、アベル的子女様と一つとなって真の父母様と心情一体化できると学んできましたが、ここまでお二人の認識が違うとなると、どちらがより原理的でお父様のみ言にそっているか自らの責任において選択しなければならない時点に来てしまったことを感じます。(JUN)
4) 文亨進の登場とアイデンティティの歪曲-3<彼のアイデンティティは、「血統復帰」や「地上天国」あるいは「真の家庭」ではない>
「血統」に関する文亨進の認識を考察してみると、2012年まで文亨進は自分が真の父母である創教者の直系血統の子女、即ち真の子女というアイデンティティを強く現わしていなかった。「メシヤ」であり「真の父母」である自分の父から絶対者・神様の血統を直接受け継いだ真の子女としてのアイデンティティよりは、「真の父母の前に罪人であり、雑巾のような立場」[1]と、自分のアイデンティティを規定した。このような認識によって「神様と真の父母」の前に謙遜でなければならないという意図を強く現わしたかったのかもしれないが、創教者や文顯進の認識[2]とは大きな差がある。
また文亨進は、文顯進のGPF活動が統一教会のアイデンティティと無関係な活動であることに言及し、「超宗教運動やボランティアを通じて平和理想世界建設を主張しているが、統一教会のアイデンティティを確立することとは距離がある。若い統一教会人は統一教会のアイデンティティを現わして社会に挑戦する活動をするのではなく、中立的な方法で奉仕活動をしている」と批判した[3]。この批判は、統一教会のアイデンティティを「One Family Under God」と「真の家庭理想の世界的拡大を通じた地上天国建設」と規定する文顯進の認識と大きな差を見せている。文亨進が認識する統一教会のアイデンティティは、「血統復帰」や「地上天国」あるいは「真の家庭」ではなく、「真の父母」そのものであり、彼が認識する父(創教者)の為の最高の親孝行は、「(神様と同じ)父に絶対服従して彼に侍り奴隷の立場で彼を幸福にすること」[4]であった。「神様の下の一家族の理想を実現し、父の夢を成し遂げることを最高の親孝行」[5]とみなしてきた文顯進の認識と対照される部分である。
[1] 2010.6.5.文亨進会長全国公職者総会.
[2]『み言葉選集』411巻,132頁.2003.7.9. 「先生の息子娘、真の父母の息子娘は地獄にいても、どこに行っても、いつでも宮殿に連れて入って行くことができる。先生の直系の息子娘はサタンがどんなに誘惑しても、勝利時代においてサタンが除去できる、防御できる何の条件もない」
[3] 『統一世界』 2010.6, Vol.468, 13頁.
[4] 2011.7.31.文亨進の説教.「一旦東洋では孝子は完全に自分を捨てなければなりません。父の為だけに生きなければなりません。父に絶対服従しなければなりません。父に侍らなければなりません。また、父には息子の上からの権限があります。…恐らく異なる部分があるなら、奴隷はそれを選択することができませんが、父子関係での真正な孝子はこの奴隷制度において自分が父の奴隷になろうということを選択できるというのです」
[5] 文顯進,『神様の夢の実現』(ソウル:アジュメディア,2011),305頁.「私の父母様の生涯において、特別に私の父の生涯を通じて真なる孝子が行くべき典型路程が完成されました。真なる孝子の道とは、お父様の夢を相続する主人になることであり、これを実現する為に最善を尽くして生きていくことです。私はこれが正に皆さんが祝福中心家庭であり、拡大された真の家庭の一員として実践すべき孝子の道理だと信じています」「主従関係で見られる盲目的な服従は、成約時代に祝福家庭が相続すべき真の孝の徳目ではなく、本文のみ言葉のように父の夢の主人となり、各自の責任分担としてそのみ旨を実践して成してさし上げることです」2011年,トゥルーワールドグループ年次総会での文顯進の演説(2011.3.12~13)